映像作品のBGMを研究するシリーズ、今回はアニメ「化物語シリーズ」です。
ここでは化物語シリーズのBGM考察、およびシリーズ全作品が観れるサービスのご紹介をしています。
西尾維新先生によるファンタジー小説を原作としたアニメ。シリーズ初回がアニメ化されたのは2009年と10年以上前ですが、その独特の世界観と映像美、そして超個性的なキャラクターたちの軽妙な会話とストーリーは絶品。
今も非常に高い人気を誇る名作中の名作です。
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化物語シリーズ順と視聴サービス
「化物語」は複数のシリーズから構成されています。
TVアニメ放送中
テレビアニメ放送順は以下のとおり。
- 化物語(TVアニメ)全15話
- 偽物語(TVアニメ)全11話
- 猫物語(黒)(TVアニメ)全4話
- 物語シリーズセカンドシーズン(TVアニメ)全26話
- 憑物語(TVアニメ)全4話
- 終物語 上・中(TVアニメ)全12話
- 暦物語(TVアニメ)全12話
- 傷物語Ⅰ鉄血篇(劇場版)
- 傷物語Ⅱ熱血篇(劇場版)
- 傷物語Ⅲ冷血篇(劇場版)
- 終物語 下(TVアニメ)全7話
- 続・終物語(TVアニメ)全6話
時系列順
アニメの放送順は作中の時系列にはなっておらず、時系列順に見たいのであれば下記の順番になります。
- 傷物語 こよみヴァンプ
- 猫物語(黒)つばさファミリー
- 化物語 ひたぎクラブ
- 化物語 まよいマイマイ
- 化物語 するがモンキー
- 化物語 なでこスネイク
- 化物語 つばさキャット
- 偽物語 かれんビー
- 偽物語 つきひフェニックス
- 傾物語 まよいキョンシー
- 鬼物語 しのぶタイム
- 猫物語(白)つばさタイガー
- 終物語 しのぶメイル
- 終物語 おうぎフォーミュラ
- 終物語 そだちリドル
- 終物語 そだちロスト
- 囮物語 なでこメドューサ
- 恋物語 ひたぎエンド
- 憑物語 よつぎドール
- 暦物語 こよみナッシング
- 暦物語 こよみデッド
- 終物語 まよいヘル
- 終物語 ひたぎランデヴー
- 終物語 おうぎダーク
- 続・終物語 こよみリバース
- 花物語 するがデビル
個人的には、1回目の視聴ではTV放送順、2回目の視聴で時系列順に見るのがオススメです。1回目ではわからなかった細部の展開が理解でき、より面白さを感じられると思います。
見どころ
基本的には主人公の阿良々木暦と、彼を取り巻く女性たちとの会話をメインに話は進みます。
主人公 阿良々木暦
主人公である阿良々木暦(あららぎ こよみ)。一言で言うと「超絶カッコイイ変態野郎」です。ここまでヒーロー性と変態性を高次元で両立させたキャラクターは他になかなかいません。

真正の変態でありながら、他人の窮地には必ず駆けつけて助けてしまう、少々自己犠牲感の強すぎるヒーローです。
とある事件をキッカケに、体に吸血鬼としての能力を残しており、傷の治りが異常に早いのが特徴。
個性的な女性キャラ
そんな阿良々木くんを囲む女性キャラたちも非常に個性的。
阿良々木くん以外が言われたら自殺モノの毒舌を吐くツンドラ彼女、戦場ヶ原ひたぎ。
小学生とは思えない語彙力で、阿良々木くんと絶妙な会話を交わす八九寺真宵。
阿良々木くんに匹敵する変態性を持つスポーツ少女、神原駿河。
天然のあざとさで一部の熱狂ファンを持つラスボス、千石撫子。
微妙に存在感のない戦場ヶ原さんを完全に喰って、ほぼメインヒロインとして君臨する羽川翼。
そして力を失った怪異の王、忍野忍。
彼女たちの阿良々木くんとの軽妙なやりとりが、この作品の最大の魅力の一つです。
映像美
映像も非常に独特。主人公たち以外の人物はほぼ描写されず、背景も抽象的で前衛的。
背景だけでも芸術作品として成立しそうな美しさです。よくこんなの描けるな…。
BGM
この「化物語シリーズ」は、各話のメインヒロインごとにオープニングテーマ曲が作られていることが非常に有名ですが、ここではオープニング曲ではなく作中のBGMに注目したいと思います。
作曲は神前暁氏。ゲーム音楽やアニメ「涼宮ハルヒ」などを担当するスゴウデです。
「シンプルで印象的」という理想形
上にも書いたとおり、この作品はキャラクターの会話や独特の背景が非常に印象的です。
この作品のBGMは、映像美を邪魔することのないシンプルと、聴いただけで「化物語の音楽」と認識させる印象深さを両立させたハイレベルな楽曲になっています。
ある意味、映像音楽の理想形とも言えると思います。
日常系
「化物語」シリーズの日常曲はピアノ、もしくはエレクトリックピアノを使ったBGMが多いですが、そのほとんどが非常にシンプルかつ印象的。
これらの曲も最初の一節を聴いただけで「化物語の曲」と認識させるインパクトがありながら、楽曲としてはシンプルで映像美をまったく邪魔しません、スゴイ。
怪異系
怪異がらみのBGMも秀逸。「身近にいながらも、人とは相容れない存在の怪異」を表現する不安定で不気味、それでいて印象深いフレーズは作品の真骨頂と言えます。
八九寺真宵
「化物語」の見どころの一つである「八九寺真宵と阿良々木暦の会話」。ここで多用されるBGMも、楽しく軽快で雰囲気を盛り上げます。
八九寺の「失礼、噛みました」からなる一連の会話は必見です。超オモロイ。
貝木泥舟
個人的に一番好きなのは、詐欺師である貝木泥舟のテーマ曲。
「偽物」を自称する詐欺師であり、怪異の専門家でもある貝木泥舟。とんでもない悪党でありながら、その発言は妙に含蓄があります。
チェロで重々しく表現されるメロディーは貝木泥舟のイメージにぴったりです。まさに「不吉」。
まとめ
キャラクターの個性と映像美、そしてオープニングテーマ曲が注目されやすい化物語シリーズですが、BGMも非常に印象的で秀逸です。
BGMに着目し、もう一度シリーズを観てみると、新たな面白さが発見できると思います!
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本ページの情報は2022年10月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにて
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