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【DTM】ピアノ音源「NOIRE」使い方完全ガイド!幻想的な音楽を作り出そう【KOMPLETE15】

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NI KOMPLETEシリーズに付属する音源「NOIRE(ノワー)」

ヤマハグランドピアノ「CFX」サンプリングした上質な音は、ピアノ音源として普通に使うだけでも十分に優秀です。

しかし、この音源に搭載されている独自機能「パーティクルズエンジン」を使用することによりノイズをパーカッシブにコントロールし、独創的・幻想的な雰囲気を出すことができます。

こちらの動画の楽曲は「NOIRE」のみを使用して制作しています。

今回はピアノ音源「NOIRE」の基本的な設定方法から、パーティクルズエンジンを使用した応用的な楽曲制作方法まで幅広くご紹介します。

ぜひ一緒に学んでいきましょう!

ピアノ音源「NOIRE」

「NOIRE」はNI社の総合音源「KOMPLETE」シリーズのStandard以上のグレードに含まれています。(2025時点での最新バージョンは15)

単体購入も可能ですが、KOMPLETEパッケージで買うほうがかなりお得ですので、予算に余裕があればパッケージで購入しましょう。

KOMPLETEはブラックフライデーなど、年に数回の大幅割引が実施されます。タイミングによって価格が全然違うので、セール時期を狙っての購入がオススメです。

NOIRE単体購入はこちら。単体購入の場合はサンプラーソフト「Kontakt」が必須となります

KontaktもKOMPLETEシリーズに含まれています。(2025年時点での最新バージョンはKontakt 8です)

基本の2音色

NOIREを構成するもっとも基本的な音色は下記の2つです。

  • NOIRE Pure
  • NOIRE Felt

実際の楽曲動画で解説していきます。

NOIRE Pure

ひとつめはヤマハのグランドピアノを通常通りサンプリングした「NOIRE Pure(ノワーピュア)」

オーソドックスであらゆるジャンルに対応できる「世界のヤマハ」を感じさせる上品な音です。

NOIRE Felt

そしてもう一つが、ピアノハンマーにフェルトを挟んだ状態で音を収録した「NOIRE Felt(ノワーフェルト)」です。

NOIRE Pureと比べるとかなりこもった印象で、やや使いどころを選ぶ音色です。

上記2つの音色だけでも十分にハイクオリティーで、ピアノ定番音源「Ivory」と比べても遜色のない音質と言えます

スタインウェイやベーゼンドルファーのピアノならIvory、ヤマハピアノならNOIREという使い分けも効果的かと思います。

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Particles Engine

ここからは「NOIRE」の最大の特徴とも言える「パーティクルズエンジン」について解説していきます。

パーティクルズエンジンとは

パーティクルズエンジンは、ピアノから意図的に発生させた打音や摩擦音、いわゆるノイズをパーカッションのように発生させる機能です。

ノイズはパラメーターでコントロールします。実際の雰囲気はこんな感じです。

パーティクルズエンジン起動

まずは左上にあるマルが三つあるマークをクリックします。

左上のマル3つマークをクリック

そして「PARTICLES ENGINE」と書いてある左側のチェックボックスをクリック。

中央上のチェックボックスをオンにする

これでパーティクルズエンジンがオンになります。

各種パラメーター

それぞれのパラメーターについて簡単に解説します。

①メインバランス

中央上、①のメーターで全体のバランスを取ります。

左に寄せるほど純粋なピアノ音、右に寄せるほどノイズが強調されます。

②アルゴリズム

②の枠はアルゴリズムパラメーターです。上から順に解説します。

・MODE

プルダウン選択式で、ノイズ音の音域の高低を選択できます。

・DENSITY & VARIATION

テンポに追従した音価を設定できます。細かい音符にすると ノイズもそれに合わせて増えます。

2つのパラメーターを組み合わせて、好みの具合に調整しましょう。

・DICAY

音の減衰中のエフェクト加減を調整します。

③ソース&エフェクト

③の枠はソース&エフェクト。音質を大きく変える重要なパラメーター群です。

・SOUNDS

ノイズを出すアイテムを変更できます。

この音源のノイズは基本的にピアノ弦に対する打音を使っており、打音を出すアイテムをピック、ブラシ、マレットの3種類から選ぶことができます

  • ピック→ギター用のピックで弦を弾くノイズ。金属的で鋭さがある
  • ブラシ→ジャズドラム用のブラシによる打弦。サラサラとした印象
  • マレット→木琴、鉄琴用の先端が丸い棒状のやつ。暖かい印象

・ケミカルノイズ

SOUNDSの下にあるのがケミカルノイズ。機械的なノイズを調整できます。

感覚的にはノイズの硬さ調整です。プルダウンと左右パラメーターで音質のソフト/ハードを
調整します。

・TIMBRE & ATTACK

かなりわかりやすく音質が変化します。2つのパラメーターを組み合わせて、好みの値に設定しましょう。

④各種ツマミ

Color、Tonal Shift、Dynamic、Reverb、Delayの5つ。

特に重要なのは左側のColorとTonal Shift。2つを組み合わせて変化させると効果を感じやすいです。

TIMBER & ATTACK同様、かなりわかりやすく音質が変化します。

パラメーター周辺は文字の説明を見るより、実際に触ってみて感覚的に体に覚えさせた方が早いです。

NOIREはパラメータを調整するだけでも面白いので、ぜひ触ってみてください。

実際の楽曲での使用

ここからはパーティクルエンジンの具体的な使い方について考えてみたいと思います。

当初は1パートの中でシームレスに変化させようと思ったのですが、これだとランダム性が高すぎるうえに作るのがとても大変なので、今回は5トラックに分けて少しずつパラメーターを変えてみました

全チャンネルにNOIREを差し、チャンネルごとにパラメーターを変えて設定し、楽曲をセクションごとに分割しています。

下のチャンネルにいくほど、エフェクティブ感が強くなる設定です。

それでは実際に聞いてみてください。

かなり幻想的な雰囲気が演出できたかと思います。

まとめ

パーティクルエンジンはかなり特殊なエフェクトのため、常に使うような機能ではありません。

ただし、ファンタジーRPGのような幻想的な雰囲気を出したい時は非常に重宝します

幻想的な楽曲を作る際には、ぜひ使ってみることをオススメします!

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