エレクトーンプレーヤーを目指して
エレクトーンプレーヤーになる!
…と意気込んで専門学校に入学。在学中に演奏グレード4級も取得し、今では考えられないぐらい練習に時間を費やしてきました。
ちなみにエレクトーン演奏グレード4級というの、実はけっこうハイレベルです。普通の人がエレクトーンを習い続けていると6~7級ぐらいで終わるのが一般的です。5級以降は急激に取得難易度が上がっていきます。
難易度の割にはあまり役に立たない資格でもあります(笑)
本格的に音楽を勉強をし始めると、今まで見えていなかったものがいろいろ見えてくるようになります。
見えてきたもの
まず感じたことは、演奏技術そのものに関してです。自分で言うのも何ですが、演奏能力に関しては学年でも上位に入っていたと思います。
ただそれでも、上位10名ぐらいの実力は非常に高く、私の立ち位置は常に「上位10名の次点、11位前後をウロウロ」でした。専門学校というワクの中でさえこの状況です。
こりゃ勝てねーというのを自覚してしまったわけです。
当時はあんまり考えてませんでしたが、今にして思うとこれは完全なる挫折ですね(笑)
そして、もうひとつ見えたもの。
「エレクトーン業界」なんてものが、とんでもなくニッチな世界だったということ。エレクトーンにのめりこんでいたため、音楽業界というものが全く見えていませんでした。
「エレクトーンでプロを目指す=プロミュージシャンを目指す」という当たり前のことが理解できていなかったのだと思います。
音楽教育のための楽器としては非常に優れているエレクトーンですが、仕事にするとなると全く別です。将来がちょっと見えなくなり、悩んでおりました。
DTMとの出会い
DTM、いわゆるデスクトップミュージックという言葉を知ったのは、ちょうどその頃。
受けていた授業のひとつに、パソコンを使って音楽を作曲するコンピューターミュージックの講義がありました。学校に用意されていたのはApple社のLC630というパソコン。
使用する音楽ソフトは今は亡き「EZ Vision」です。私はここで初めてパソコンに触ることになりました。
当然ですが、授業の中にはソフトウェアを使用した「課題曲の制作」があります。
周りのクラスメートが苦戦する中、私はけっこうあっさりと曲が作れたんです。というより、まともに曲を制作できていたのは数名しかいませんでした。
これなら上位10名に勝てる…?
自分の向かうべき方向性が少し見えてきた気がしました。
つづく