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山ほどあるデッドストック曲をボカロ用に改造してみる

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楽曲コンペの採用率って、一般的に『実力があることを前提に1%と言われています。私自身の採用率を計算してみたら3%ぐらいだったので、けっこう信憑性のある数字なのかな~?と感じます。

コンペで落選した曲は、基本的には返却されることになります。(レーベルによっては返却されない、または長期間ストックされることもあるため要確認です)これらの曲は日の目を見ることもなくお蔵入りとなってしまうわけですが、よく考えるとこれは非常にもったいないですよね。

私の場合、ストック曲は未完成のものを含めれば数百曲ありますし…。

楽曲再利用の方法はいくつもありそうですが、今回は「デッドストック曲をボーカロイド曲に改造する」というのをやってみたいと思います。

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コンペでダメだった曲を活用する

なぜいまからボカロ?

実は私、ボーカロイドはほとんど使ったことありませんでした。ヤマハ時代はボカロの開発部と結構近い部署にいたのですが、ほとんど関わりはなかったし…。

ボーカロイドもバージョン5が発売されたとはいえ、誕生からすでに10年以上経ち、人気も落ち着いてきています。なぜこのタイミングでボカロ?と思われるかもしれませんが、一応ちゃんとした理由があります。

実は去年、とあるプロジェクトでボーカロイドを使ったお仕事をさせてもらえる機会があったんです。そのプロジェクトのために初音ミクとFukaseの2本のソフトを購入しました。

初音ミクとFUKASE

初音ミクは説明不要の超メジャー音源。Fukaseは「SEKAI NO OWARI」のボーカルをもとに制作された音源ライブラリです。 

お仕事としてボカロ制作を勉強できるという非常に恵まれた環境だったのですが、プロジェクト終了後はボカロを有効活用できていませんでした。

ボーカロイドとコンペのデットストック曲、その両方を活用してみよう!というのが今回の思いつきです。作った楽曲は動画サイトに投稿します。

まずは1曲目制作開始

ということで1曲目に取り掛かってみます。まずコンペ提出曲は基本的にワンコーラスなので、これをフルサイズにアレンジします。

当然、歌詞もフルサイズに作り直します。もちろん、ワンコーラスで投稿したって良いとは思うのですが、せっかくなのでフルコーラスで作ります。

問題になってくるのは動画制作の部分。もちろん外注にお願いすればカッコイイのを作ってもらえるとは思うのですが、今回は勉強のために自分で動画も作ってみようと思います。

使うソフトはMacにデフォルトで入っているiMovie、動画素材は「動画素材123+45というのを購入しました。フリーで使用できるエフェクト動画が多数入っているのでオススメです。

さらにイラストはpiaproにてお借りしています。

動画制作の詳細は割愛。いずれ別記事にまとめます。

誘惑グラビティ

ということで出来上がったのがコチラの「誘惑グラビティ」。2012年ぐらいにコンペ用に作成して、そのまま眠ってた曲です。

ストックとして再提出するにはクセが強すぎる曲だったので、今回ボカロ用にアレンジしてみました。

ニコニコ動画へのリンクはこちら。初動の再生回数はニコ動のほうがYoutubeよりも10倍ぐらい多いな…。

とりあえず作ってみて思ったのは「動画制作ちょー楽しい!そしてちょー大変!」ということ。音のキメ部分とシンクロさせる等、作り始めるといろいろ止まらなくなってしまい、結局動画制作部分だけで3日ぐらいかかってしまいました…。

映像音楽専門の私としては、自分で動画を作ってみるのは本当にいろいろ勉強になりました。今後は動画製作者の意図も汲み取りやすくなるような気がします。なにより、作業の大変さを身をもって知りました。

YouTuberは楽して稼げる」などという世間の思い込みがいかに的外れかというのを実感できましたよ。

音楽制作者は、一度でいいから自分の手で動画を作ってみるべきです。絶対勉強になります。

そしてこの曲が気に入ったらチャンネル登録もお願いします(笑)

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