10年以上前の話ですが、音楽制作クリエイターとして勤めていたベンチャー会社が倒産同然の状態となり、いわゆるリストラにあいました。
ちなみに会社都合による退社は人生2度目。
会社都合退社の経験が2回ってのも、けっこう珍しいのではないでしょうか…。
しかも1回目の時は長女の出産直後、2回目の時は長男の出産直後です。どうやら私には「子どもが生まれると職を失う」というジンクスがあるようです。
3人目の子どもが生まれたら、また失職するのかな…
いや、つーか3人めなんていらんわ(笑)
この記事では私の実体験をもとに、人生を良い方向へ向けるためには環境を変えることがいかに大事かを解説していきたいと思います。
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倉庫のピッキング作業員
人材派遣会社に登録
子どもが生まれた直後だというのに無職ではどうにもなりません。
とりあえずの食い扶持を得るために、まずは人材派遣会社に登録してみることにしました。流れとしては下記のような感じです。
■派遣会社に電話
↓
■派遣会社と面接
↓
■派遣先の会社と面接
↓
■合否決定
派遣会社はいわゆる雑居ビルの一室。
私の他にも十数名が面接に来ていました。年齢は20〜40代と幅広かったのですが、なんだか全員カイジに出てくるエスポワール号に乗ってそうなダメ人間オーラ放ってました。
服装、髪型、佇まい、話し方などなど…同じような雰囲気を醸し出している人ばっかりです。
きっと私も同じようなオーラを出していたんでしょう…。
今でもたまに「やる気ないオーラ」出してるよアンタ。
…。
その後、派遣会社の面接、派遣先の面接ともに、健康状態や働ける曜日や時間を確認した程度で、あっさりと仕事が決まりました。
こんなに簡単に決まってしまうと逆に不安ですが、とりあえず一安心です。
倉庫でのピッキング作業
新しい職場は、自宅から車で20分ほどの場所にある物流倉庫。いわゆるピッキングと呼ばれる作業です。
倉庫の中から指定された商品を探し出し、集荷トラックに積み込むという単純作業を8時間繰り返します。
1日中同じ作業をしていると、時間の経過が本当に遅く感じます。1時間ぐらい作業したつもりで時計を見たら、まだ5分しか経ってなかったとかザラです。
時間が長い分、余計なことを考えてしまいがちで、だんだん自虐的になってきます。
倉庫の天井を見上げながら、「ここで人生終わるのか」と涙が出そうになりましたよ(笑)
3ヶ月後に脱出
その後、3ヶ月ほど倉庫作業に従事しましたが、「このままではイカン!」と再起を決意。
就職活動を進めると同時に、過去の人脈を頼って仕事を探したところ、ありがたいことに以前の職場の別部所に委任契約として採用していただきました。
この時に再就職に向けて尽力してくれた方々には、今でも本当に感謝しています。このときの周囲の協力がなければ、今の私はなかったはずです。
その後は紆余曲折あり、現在はフリーランスのサウンドクリエイターとして活動するに至っています。
目標があるなら、単純作業に従事してはいけない
ここまで私の経験をもとに色々と書いてきましたが、私自身は倉庫のピッキング作業や、工場のライン作業などの単純作業自体を悪いとは全く思っていません。
職業に貴賎なしです!これは本当にそう思います。
労働に見合った対価をもらい、それに納得しているのであれば別に問題はないと思います。
しかし、将来なんらかの目標を持っているのであれば、ピッキングなどの単純作業に時間を費やすのはどうかと思います。2つの大きなデメリットがあるからです。
デメリット1:学べることがほとんどなく、将来につながらない
1日 約8時間、同じ作業を延々と続けることによって学べることは皆無です。ホントに何も学べません。
学べない=経験値が増えないということです。スライムを倒し続けてEXPを1でも得たほうがまだマシです。
ミュージシャンやアーティストを目指す人が「金が無いから」という理由で肉体労働に従事するのは定番とも言えますが、収入的にも時間的にも、もちろん専門技術を学ぶうえでも生産性は非常に低いと言えます。
選択肢が単純作業のバイト一択ということはありません。
生産性と効率を意識した稼ぎ方のほうが、絶対に将来役に立ちますよ!
デメリット2:人間関係が理由で、モチベーションが下がる
単純労働は、はっきり言って「誰にでも出来る仕事」です。
こういう言い方をすると「誰にでも出来る仕事がダメなんて言うな!」と怒られそうですが、そうではありません。
別に「誰にでも出来る仕事」が悪いわけではないんです。
誰にでも出来る仕事には、結果として「誰にでも出来る仕事しか出来ない人」が集まってしまうことに問題があります。そして、こういった人たちは例外なく意識が低いです。意識低い系の巣窟です。
世の中では「意識高い系」が揶揄されることがありますが、意識低いよりよっぽどマシです(笑)
ちなみにここでの「意識低い系」の定義は「自分の境遇が良くないことを周りや社会の責任にして、自分から行動しない人間」とします。
ホントにこんな人ばっかり集まるんですよ。「給料が安い」と文句を言いながら、毎日パチンコに行き、趣味は風俗という人たち(笑)
当然、将来につながる人脈なんて出来るわけがありません。仕事は人脈が命です。意識低い系を相手にしている時間はありません。
無気力は「感染」する
悪影響は自分にも及ぶ
上の2つのデメリットですが、どちらかというと2番めのほうが問題です。
なぜかと言うと、無気力って周りに感染するんですよ。新型コロナに匹敵する感染力です。
私も単純作業に従事した約3ヶ月間で、かなりの精神力を削られました。周囲がどうでもいい人間ばかりだと、なんだか自分までどうでもいい人間のような気がしてくるんです。
「現状のままでもいいんじゃない?」という妥協が、無意識のうちに少しずつ自分を支配していきます。この感覚は本当に怖いです。
自分の意識が妥協に支配される前に、意地でも行動を起こしましょう。
私は倉庫作業開始から3ヶ月後、過去の数少ない人脈のおかげで、なんとかこの環境から抜け出すことができました…。
しかし、同僚の従業員にはここから抜け出すことができず、妥協したまま50代、60代を迎えている人もたくさんいました。
恐ろしいことです…。
現状維持をしようとしていては、現状維持すらも出来ない
実はこれ、単純労働に限った話ではありません。
営業でも販売でも、もちろんアーティストだろうとアスリートだろうと、何も考えずにルーティンをまわして時間を過ごしているようでは意識低い系と何ら変わりません。
まわりが意識の低い人たちばかりなのであれば、思い切って環境を変えてしまったほうが自分の成長につながります。
『現状維持をしようとしていては、現状維持すらもできない』
私が常に意識している言葉です。日々、変化することを意識しましょう。良くも悪くも、変化することが成長につながるはずです。