私、自宅の制作環境の問題で、制作の9割がヘッドフォンによるモニタリングです。防音設備もないマンションの一角なので、あんまり派手にスピーカーから音が出せないんですよね…。
とは言ったものの、私の仕事はマスタリングまで完了させた状態でデータを納品することがほとんどのため、やはりモニタースピーカーによる確認は必須です。
セッティングにも最低限のこだわりはあります。
この記事では、宅録におけるモニタースピーカー、およびインシュレーターのおすすめ機種をご紹介しています。
モニタリング環境を整えよう
YAMAHA MSP5
私がメインで使用しているモニタースピーカーはYAMAHA MSP5。
実はもう18年以上使用している愛機です。現行品とはロゴマークがちょっと違いますし、底面にスタンド用のネジ穴もありません。ちょっと希少品かも?
今現在、ヤマハの宅録用モニタースピーカーを購入するなら、よりコンパクトなHSシリーズのほうがオススメです。MSPはちょっと出力が大きすぎて、家庭用としてはなかなか本領を発揮するのは難しいです。
ちなみにヤマハびいきなのは、私が元ヤマハ従業員だからです(笑)
卓上スタンド
そして卓上スピーカースタンドはサウンドハウスのブランド『CRASSIC PRO』のスタンド「MST」。コスパ抜群!
↑購入はサウンドハウスがおすすめ!
モニタースピーカーは「耳の高さの位置」が基本です。このスタンドは高さが21cmで、卓上でMSP-5を置くにはベストサイズです。
耐荷重30キロ、見た目よりも安定感があり卓上スタンドとしては性能も充分。デザインは非常にシンプルで好みが分かれそうですが、無駄な主張がないのでストイック感は演出できるかもしれません。
CRASSIC PROブランド
この『CRASSIC PRO』シリーズは、スタンドやケーブル、音響機器など非常にリーズナブルに扱ってます。特にモニターヘッドフォン「CPH7000」は音楽制作に十分な性能を持ちながら、¥3,980という超絶コスパ。私もサブ機として使用しています。
下手に高級なヘッドフォンよりも、原音通りのフラットな音質を再現してくれます。オススメです。
インシュレーターの設置
スタンドとスピーカーの間にインシュレーターを設置します。
インシュレーターとは、スピーカーの下に設置することにより無駄な振動を抑え、本来の音質を正確に出力するためのアイテムです。
スタンドがあればインシュレーターは不要かとも思えますが、やはり実際に設置してみると低音の輪郭が明らかにハッキリします。
必須ではありませんが、試してみる価値は十分にありますよ。
私が現在使用しているインシュレーターははaudio-technicaの「AT6099」。金色の外観が高級感を演出し、制作のテンションも上がります。
ただ、AT6099は現在は生産完了しており、在庫がなくなると販売終了となります。同じaudio-technicaであれば、現在は5種類のインシュレーターをラインナップしています。
インシュレーターおすすめ
インシュレーターのおすすめ機種をいくつかピックアップしてみます。
audio-technica AT6900BR
まずはオーディオテクニカ最高価格帯のAT6900BR。
金メッキ処理された真鍮に制振ゴムを挟み込み、それぞれの特徴を生かしたバランスの良い音質が特徴。
見た目にも美しく、制作テンションも上がります。予算が許せば選択の価値ありです。
audio-technica AT6901BR
こちらはスパイク型インシュレーター AT6901BR。価格は上記の6900BRよりもちょっとだけ下がります。
スピーカーとの接地面積が徐々に小さくなるスパイク型インシュレーターは音の分離感が高くなる傾向にあります。
…といっても、設備の整ったスタジオならともかく、宅録環境では上記のAT6900BRとの体感的な差はほとんど感じません。(少なくとも私の宅録環境では変化を感じませんでした…)
この辺はもはや好みの問題になってきそうです。ぶっちゃけ見た目で選んでしまっても良いと思っています。
OYAIDE INS-SP
「インシュレーターに¥8,000〜とか手が出せない!」という人におすすめなのが、こちらのオヤイデ INS-SP。
¥1,500程度から購入できるため、オーテクなどの製品よりもだいぶ購入のハードルが下がります。
ただし、4個1セットでの販売となるため、スピーカーを2つ設置する場合は2セット必要になるので注意が必要です。
ちなみにオーディオテクニカのインシュレーターは6個セットなので、スピーカー1台を3個のインシュレーターで支えれば1セットで足ります。
見た目はシンプルですが、インシュレーターとしての性能と耐荷重はこの価格帯としては十分です。
「インシュレーターの効果を試してみたい!」という初めての人にもおすすめです。
まとめ
実際に卓上スタンドにスピーカーを設置するとこんな感じです。
机の上の機材をコンパクトにまとめることができる小型の卓上スピーカーは、宅録DTMerには必須環境と言えます。
モニター環境は非常に大事です。ただし、別に高級ではなくても十分な性能を持つ機材はたくさんあります。
自分の環境にあった機材を選ぶことが大事です。